【ストV】ララ スタンコンボ全集(旧)

 この記事には改訂版があります。攻略の最新情報は必ずこちらの改訂版の記事を参照してください。
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なぜストVの攻略記事なのか(読み飛ばし可)

 突然、現行の格闘ゲームである『ストリートファイターV』(以下ストV)の攻略記事などを書く気になったのかというと、切っ掛け自体ははっきりしていて「『ゲーミングお嬢様』の連載を読んでいるから」の一言に尽きる。

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 自分は「KOF'94/'95」「真サム」「餓狼伝説3」あたりが格ゲー体験の全盛期だった(家庭用も購入していた)世代で、「KOF'97」以降の攻め戦術強化傾向や、ストIIIの超上級者向けシステムへの変化について行けず、3D格ゲーも苦手だったしで、分かりやすく振り落とされていた層だったとも言える。
 つまり、ちょうど入れ替わりで発展していった「格闘ゲームのeスポーツ化」も話題として理解できるだけだったのだが、そんな自分でも『ゲーミングお嬢様』は面白い漫画だったのである。


 ただ、その第1話で描かれているストシリーズのネタは、システム的に「ザンギエフのスクリュー」「スーパーアーマー」「起き攻め昇龍」「虎撲子の当たり判定」の4点くらい分かっていれば楽しめる内容だった。しかし連載が続いていくと絶対「遊んでないと実感を持てなくなりそうだな」という直観もあった(実際、後の回になって「Vシステム」というストVオリジナルのゲームシステムを前提にしたゲーム描写が増えてくる)。


 そんな強迫観念が半分、いつかは格ゲーに復帰したかった自分の「ちょうどいい機会」(たまたま余っていたSteamのポイントで買えた)が半分の動機で、じわじわと現行の格ゲーシーンに追いつこうとしている。
 プロゲーマーの動画や、レトロ格ゲーの解説動画を見る数も増え、そこそこ格ゲーづいた気分になっているのが現状だ。


 で、具体的にストVは「ララ」を使い込み、3ヶ月ほどでGOLDリーグにようやく登ったくらいの成長度。
 しかしGOLD帯で勝ち抜ける気が全くしなかったため、そこから2ヶ月は無理にランクマせずに、充分な殺意(勝ちへの意志)を基礎から鍛え直している最中だ。

スタンコンボ集に欲しかったもの

 その成果のひとつが今回の記事でもある「ララのスタンコンボ集」であり、「サンダークラップ(MAX溜め)」という発生の遅い必殺技を相手スタン時に狙って組み込むコンボの研究がララの面白い要素なのだが、どうも今まで見た攻略では「簡単なコンボ一覧」か、「複雑すぎるコンボ一覧」かのどちらかで、しかもダメージ効率やキャラ限定対策において不充分と感じられるものが多かった。


 そう、ララのスタンコンボは「スタン時の相手との位置関係」に左右される状況が多く、全状況に安定する最大効率のコンボレシピがないばかりか、キャラ限定の使い分けも細かく検証する必要があってややこしいのだ。


 自分のようにストVの対戦の実力がなくても、コンボ研究は可能なので、そこそこ日にちをかけて完成に近付けたスタンコンボの叩き込み方をここに公開して共有したい(肝心のスタンに追い込む立ち回りのことは考えないこととする)。

最低ラインの基本と最高ダメージ

 どの攻略記事でも「最初に覚えよう」と教えられるのが「サンダークラップ(MAX溜め)→ステップエルボー(前強P)→ツイストバラージ(強P派生)キャンセル強チャージボルト」という基本のスタンコンボで、これは密着からでも繋がるし、弾が届きさえすればサンダークラップは弱でも強でもいい。


 そこに他の強攻撃や、ジャンプ攻撃を挟んでいくことでダメージを引き上げるのだが、Vトリガーおよびゲージ不使用時のマックスが、

  • 中サンダークラップ(MAX溜め)→屈強Pキャンセル弱(or 中)チャージボルト→垂直ジャンプ強P→デュアルクラッシュキャンセル強チャージボルト

……になると思う。これは画面端の特定の技でスタンさせた状況での限定コンボ。いきなり「弱(or 中)」という使い分けを前提にしているが、詳しくは後述する。

基本的な考え方(憶え方)

 このスタンコンボ集を自分用に作成した過程で、優先したのはダメージ効率だけでなく「実戦レベルで安定すること」であり、そのために「思い出しやすさ」にも重きを置いている。


 つまり、可能なかぎり「共通するルート」を複数の状況をまたぐように作り、技ごとにコンボを1個覚えるのではなく、共通ルートの応用で技が繋がるように意識した。
 それは大きく分けて以下の3つにカテゴライズできる。

  1. 画面中央/中クラップ始動
  2. 画面中央/強クラップ始動
  3. 画面端(※全て中クラップ始動)

 そこからルートを細分化すると、こう分かれていく。もう7種類に増えているが、とにかくトレモで暗記しよう。

  1. 画面中央/中クラップ
    • スプリットリバー(中ボルトチャージのP派生のこと)
    • コマ投げ(※サンセットホイールのこと)、後ろ投げ
  2. 画面中央/強クラップ
    • ロデオブレイク(中ボルトチャージのK派生のこと)、強ボルトチャージ、前投げ
    • 密着~距離あり状況
  3. 画面端
    • コマ投げ、前投げ、ロデオブレイク
    • 強ボルト
    • 密着~距離あり状況

微調整の原理について

 ここで同じグループでも、技の入力タイミングなどで微妙な調整が必要になる。
 要するに、相手ダウン後の間合いによって技の繋がり方が変わるせいだが、ストVの入力システムでは以下の入力法がコツになってくる。

  1. 先行入力(これを便宜上「最速」と呼ぶ)
    • ※ストVは硬直時間中の先行入力を受け付けているため、技の終わり際に入力を終えていれば理論上の最速タイミングで技を繋ぐことができる。方向キーによる左右移動(歩き入力)を受け付けないので、硬直後の自キャラの位置がビクともズレないのも特徴
  2. 最短入力
    • ※硬直が解けてから入力を開始し、方向キーによるコマンド完成の「直後に」攻撃ボタンを押すことを便宜的にこう呼ぶ。キーディスプレイ上では「キー入力→攻撃ボタン」の順に表示されていなければならず、コマンドの最後に方向キーの左右要素が含まれていた場合、1フレームぶん位置を動かすことも目的とする
  3. ズラし入力
    • ※最後のボタン入力を、最短入力よりも僅かな時間差で押すことを便宜的にこう呼ぶ。ズラしと言っても、方向キー入力完成後の本当に一瞬の差でよい。コマンドの最後に左右要素が含まれていた場合、こうするだけでバカにできないほど位置がズレる
  4. 後ろ竜巻、逆ヨガ
    • ※「竜巻コマンド」であるサンダークラップを入力しながら位置を微調整するテクニックで、後ろ竜巻は「一瞬後ろ入力してから竜巻コマンド」、逆ヨガは「一瞬前入力してから竜巻コマンド」の入力を意味する。もちろん逆ヨガと言っても、「63214」ではなくニュートラル(N)を経由した「6N214」でもよい。後ろ竜巻の下がり幅はズラし入力より長くなる。一瞬の方向入力というと「微歩き」という言い方もされると思うが、ここでは人間のフィジカルにおける最短の早さを意識する

 以上の調整要素を各ルートに組み合わせることで、状況別のスタンコンボが成立するのだ(もちろん「全て最速入力で繋がる」脳筋なルートもある)。


 そして、ストVではキャラクターの「食らい判定」の大きさに個人差がある。縦幅(高さ)ではなく、横幅(太さ)が異なる場合がララにとって厄介で、食らい判定との距離感が微妙に狂うのだ。
 キャラクターの過半数は太さが統一されていてそちらに対応するコンボから先に覚えればいいが、以下の3グループがレアな例外となっている。

  • Aグループ:ララ、ネカリ、老是空、バーディ(2021/10/22移動)
  • Bグループ:ラシード、バーディ
  • Cグループ春麗、アレックス、バイソン、ザンギエフアビゲイル

 通常グループに対し、調整が少なくて済むのがAグループで、調整点が一番多くなるのがCグループだと覚える。


 ちなみにこの3グループ(通称「太キャラ」)は、「クラカン立強Pキャンセル中クラップ~」というララの大ダメージコンボを狙う際、クラップを中から強に切り替える必要のあるグループと共通しているので合わせて覚えると便利だが、この10キャラ中でアビゲイルだけが強クラップに変えるとクラカンコンボが繋がらなくなり、中クラップでちゃんと成立する。なんで?

※2021/8/7追記
 記事公開当初の検証では、太キャラはABCのグループ分けをしないとコンボが繋がらないはずだった。それがなぜか8月6日にグループ別の検証を再開したところ、3グループの差が解消もしくは微小に変化しており、一部コンボ内容を変える必要も生じた。
 なぜそうなったか、原因は不明なまま。しかし太キャラが3グループに分かれていたことは間違いないため、現時点のスタンコンボのために覚える必要はないが、今後何か役に立つかもしれないのでABCの分類は残してある。

※2021/8/28追記
 追跡調査の結果、「ザンギエフ」と「アビゲイル」という大柄なキャラだけ画面端で特有の食らい判定を見せることが発覚した。普通の太キャラ8名、大柄な太キャラ2名と覚えるといいのかもしれない。

画面中央/中クラップグループ

 それでは、画面中央の中クラップグループをまとめてみる。逆に、中央でこれら以外は全て強クラップだと覚えておこう。

  • スプリットリバー:最速中クラップ→最速屈強P→最速前強PP
  • コマ投げ、後ろ投げ:最速中クラップ→歩き立強K→最速垂直J強P→最速立中PK

 「前強PP」と「立中PK」は、特殊技のツイストバラージとデュアルクラッシュの略。
 これらで浮かせてからキャンセル強ボルトを打って最大ダメージを狙う前提だが、どうとでも派生が利くのでゲージを消費したりVトリガーキャンセルを挟んだり、攻め継続や補正切りを優先したりとシメ技はお好みで決めてよい。


 「歩き立強K」の歩くタイミングは練習が必要だが、「歩いたララが弾と重なって追い越しはじめるギリギリの位置」を意識した練習で手癖にするしかない。そんなに難しくはないし、「強攻撃→(クラップがヒット→)ジャンプ強攻撃→立中PK→強ボルト」のコンボは中央での最大なので身に付ける価値は高い。
 見て判断できるタイミングは動画を参照(上がスプリットリバーと後ろ投げ、下がコマ投げ)。


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画面中央/強クラップグループ

 ロデオブレイク、強ボルト、前投げでルートが共通しているが、Vスキルを使用するなら前投げだけは微調整を1ヶ所覚えること。
 なお、総ダメージは画面中央のスプリットリバーと全く同じ。

  • ロデオブレイク、強ボルト:最速強クラップ→最短前VスキルI→最速屈強P→最速前強PP
    • 〔汎用コンボ〕最速強クラップ→最速前ステ→最速屈強P→最速前強PP
    • 〔安定コンボ〕最速強クラップ→前強P単発→最短前強PP

 使用率の高いVスキルIを選んでいる前提で、前VスキルI(「リニアウィンカー・アバンテ」のこと)を組み込んでいる。ちなみにVトリガーI発動中はアバンテの前進距離が長すぎて相手を押してしまうため、トリガーI発動前限定である。
 VスキルIIの場合なら、前VスキルIを「最速前ステ」に置き換えても繋がるが、方向キーの先行入力が忙しくてミスりやすい。入力に自信のある人ならこれ一本でも充分。
 ダメージは落ちるものの、強クラップからの「最速前強P」を一発止めして再度「前強PP」に繋ぐコンボなら安定する。VトリガーI発動中もこちらを推奨。
(VスキルIIのコンボ自体を研究していないので、全然別のダメージを稼げるルートは存在するかも。)
 動画は下の2本を参照。


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 前投げも自信のある人(or VスキルII選択時)なら「最速前ステ→最速屈強P」で行けるのだが、前VスキルIの場合は微調整の入れ方が2パターンある。

  • 前投げA:逆ヨガ強クラップ→最短前VスキルI→最速屈強P→前強PP
  • 前投げB:最速強クラップ→ズラし前VスキルI→最速屈強P→前強PP
    • 〔汎用コンボ〕最速強クラップ→最速前ステ→最速屈強P→最速前強PP

 Aは逆ヨガで遠目の間合いを縮めてから後はロデオや強ボルトと同じ最短→最速入力。
 Bはクラップが最速入力のままで、「クラップの硬直切れ→最短の前入れっぱ→Vスキルボタン」とタイミングをズラして前VスキルIを入れる(ロデオや強ボルトの場合は「前入力しながらクラップの硬直切れ→最短でVスキルボタン」と意識する)。



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 動画は上がAの入力、下がBの入力をしている。
 個人的にはBに余裕を感じやすく、クラップの始動をロデオや強ボルトと使い分けせずに済むので、土壇場で迷いにくいかも。


 最後に、通常技などを一発当ててスタンさせた状況でのルート。

  • 密着:後ろ下がり→後ろVスキルI→最速強クラップ→後ろ下がり→前J強P→中PK
  • 距離あり:後ろ下がり→強クラップ→後ろ下がり→前J強P→中PK

 投げ技などと比べ、相手の起き上がりに対する有利フレームが大きいため、クラップを撃つ前に間合い調整していても攻撃が間に合いやすい。
(目安としては、「相手のダウンからの起き上がり」とほぼ同時にクラップを溜め始めると、「攻撃判定の発生が最速レバガチャのスタン回復にギリギリ間に合う」。逆に言えば、着弾までに時間のかかる間合いが離れるほどに、起き上がりモーションに入る前からクラップの入力を済ませておく必要がある。例えば「ダウン時の衝撃エフェクト」が地面に見えている内に後ろVスキルIを入力していれば「強クラップの着弾がスタン回復に間に合う」、といった状況が生じる。)


 クラップ自体が前進技なので、後ろに距離を稼いでから前ジャンプするのだが、体感的に近すぎると思う距離でも予想以上に「後退してジャンプ」は弾の命中タイミングと噛み合ってくれる。「自分が画面端で退がるスペースがない」という時以外は(基本スタンコンボで妥協せずに)狙っていくべきだろう。
 ちなみにVトリガーI発動中は後ろVスキルIの移動距離が長くなるため、密着状態からの後ろ下がりを短めにできる。


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 また、目視での判断が難しいが、遠めの間合いで「クラップ後に後ろに下がらず最速前ジャンプしてJ強Pを高めに当てられる」位置関係だった場合、「前J強P→(クラップがヒット)垂直J強P→立中PK」が可能で、中央における最大ダメージを狙える。
 ジャンプ前の後ろ下がりが短めだった場合も、立中PKを前強PPに置き換えたダメージ増を狙える。

画面端

 次に、画面端に相手を追い詰めてスタンさせた際のコンボだが、全て中クラップ始動になる。
 コマ投げ、前投げ、ロデオブレイクからは、中央のコマ投げや後ろ投げ以上の最大ダメージを狙うことができる。

  • コマ投げ、ロデオ最速中クラップ→最短屈強Pキャンセル弱ボルト→垂直J強P→立中PK
  • 前投げ後ろ竜巻 or ズラし中クラップ→最速屈強Pキャンセル弱ボルト→垂直J強P→立中PK

- ロデオブレイク逆ヨガ中クラップ→最速屈強Pキャンセル弱ボルト→垂直J強P→立中PK

 コマ投げのルートを標準として、「離れないと近すぎる」前投げ「距離を詰めないと屈強Pがスカる」ロデオの反対に別れると覚えよう。
 また、コマ投げと前投げは屈強Pを最速で入れると弱ボルトからのクラップの弾がガードされてしまう。
 そのため、屈強Pは1Fだけしゃがむような「間」を置いて目押しするのだが、「最速屈強Pキャンセル中ボルト」に変更してもヒットが繋がる。ボルトは弱で統一したいのと、クラップをホールドするボタンと同じ中Pで素早くキャンセルするのはミスりやすいので自分は避けているのだが、やりやすいほうを覚えてもいい。

※2021/8/19追記
 ロデオはコマ投げと同じ入力法で繋がることが判明した。以前は前入れしないと屈強Pが届かずにスカっていたはずなのだが……。



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 上の動画の後半で見せている強ボルト後のスタンコンボは以下。

  • 強ボルト:ズラし中クラップ→最速屈強P→前J強P→立中PK

 中クラップを最速入力すると、間合いが近すぎて相手を飛び越えてしまうのでやや下がる必要がある。
 ここのズラし入力は「最短」でも大丈夫なようだが、太キャラの場合は必ずズラさないといけないので、一緒のズラし入力で練習したほうがいいかも。
 ちなみに原理上は「後ろ竜巻中クラップ→最短前入れ立ち強K→垂直J強P→立中PK」でも同ダメージのコンボになる。屈強Pの先行入力(硬直中の強P連打)が苦手な人はこっちでもいいかもしれないが、太キャラ相手には使えない。

※2021/8/25追記
 画面端強ボルト後のスタンコンボとして、「立中P空振り→弱クラップ→屈強Pキャンセル中ボルト→垂直J強P~」という最大ダメージのコンボが存在することは知っていたし動画で見たこともあるのだが、「弱クラップを立中Pの空振り中に先行入力しなければ微前進しない」という仕様を人に指摘されるまで気付かなかったので練習ができなかった。
 立中Pは単発で振っても位置が動かないので微前進する原理(おそらく攻撃モーションの硬直が終わった後に元位置に後退するフレームが存在しており、硬直終わりから最速で行動するとその後退するフレームをキャンセルして微前進したことになる)を理解できなかったので諦めていたのだが、個人的には「わかるかそんなもん」案件である。
 ちなみに弱クラップを最速で入れた後の屈強Pは最短入力が正解のようだ。


 最後に、投げ系の技以外でスタンさせた場合のアドリブが問われるスタンコンボ。

  • 密着:後ろ下がり→後ろVスキル→最速中クラップ→最速屈強P→立強PP→強ボルト
  • 距離あり:後ろ下がり→中クラップ→歩き屈強P→立強PP→強ボルト

 どちらも動画の動きを参照。


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 ダウンさせた相手との間合いによって、「少し後ろに下がってからVスキル」「Vスキルのみ」「少し後ろに下がるだけ」「その場で中クラップ」など、クラップを放つ位置を調整し、遠くなるほど「屈強P(立強Kでも代用可)→弾→前強P」がうまく連続ヒットする位置まで歩く必要がある。
 厳密な間合い管理を要するわけではないので、コツを掴めばどんな位置から始めても難しくはない。
 先述したがVトリガーI発動中は後ろVスキルIの移動距離が長くなるので、密着状態からの後ろ下がりは短めにできる。


 咄嗟のシチュエーションでは、画面中央と同じく、強クラップから間合いを見つつ前J強P、のルートを狙ってもいい。画面端の場合、立中PKを前強PPに置き換えやすかったりもする。

太キャラ調整一覧

 さて、これを覚えることでララのスタンコンボは完結するが、まずは食らい判定のグループ分けのおさらい。

 これらに共通して、以下の調整を行う。

  • 中央の中クラップグループ:中クラップを最速ではなく「最短」で入力する
  • 画面端のコマ投げ:中クラップを最速ではなく「最短」で入力する
  • 画面端の強ボルト:中クラップを引っ張ったズラしか最短の後ろ竜巻で入力する

 Aグループ(ララ、ネカリ、老是空、バーディ)以外の太キャラは、以下の調整を行う。

  • 画面端の前投げ:後ろ竜巻の後ろ部分を一瞬長く(体感で元の2倍の長さでOK)入力する
  • 画面端のロデオ:中クラップを最速ではなく「最短」で入力する


 中央の中クラップは必ず最短入力で、ズラしては間合いが狂ってしまうので注意。
 特に、後ろ投げとコマ投げは、歩き立強Kを打つ距離感が微妙で迷いやすいが、「ララが弾と重なって追い越しはじめる位置」(相手キャラを前歩きで押しかけててもOK)を意識するのは変わらないので、グループごとに要練習。

 中央のリバーの最短のタイミングが難しいなら、同ダメージを得られる「最速強クラップ→最速前ステ(ここから前強Pまでレバーニュートラル)→最速立強K→(最速orクラップ3段目ヒット後)前強PP」というオール最速のコンボでもOK。
(ちなみに、前ステ後にニュートラルを挟み、前強Pを先行入力もしくはヒット待ちさせる理由は、「立強Kの後に前歩きが漏れると相手の食らい判定を動かしてコンボ補正が悪化する繋がり方にしてしまう」のを防ぐため。)


※2021/9/12追記
 画面端のコマ投げ・前投げ・ロデオのグループは、「最短屈強Pを最速屈Pに変える」ことで太キャラ対応をしていたのだが、前述の「大柄な太キャラ」にかぎって当たり方が狂うようだ。そこで、屈強Pのタイミング調整ではなく、中クラップの位置調整によって全ての太キャラに対応できるようにした。


 画面端の強ボルトは竜巻コマンドの入力タイミングがシビア。ズラし入力はコマンド受付の猶予ギリギリまで攻撃ボタンを引っ張る必要があり、後ろ竜巻も長めに入力していると屈強Pがスカる位置まで下がるので注意。
 ちなみに画面端強ボルトのコンボは、中クラップではなく「弱クラップ」始動にすることで、全キャラ対象で他の画面端コンボと同じ最大ダメージのルートに変更できる。一桁の数字が異なる程度(423のダメージが429に)なので、難しければ憶えなくてもよさそうなのだが。

  • 通常最短前入れx2→最短弱クラップ→最速屈強Pキャンセル中ボルト→垂直J強P→立中PK
  • 通常立中P空振り最速弱クラップ→最速屈強Pキャンセル中ボルト→垂直J強P→立中PK
  • 太キャラA立中P空振り最速弱クラップ→最速屈強Pキャンセル弱ボルト→垂直J強P→立中PK
  • 太キャラB以上最速弱クラップ→ズラし屈強Pキャンセル中ボルト→垂直J強P→立中PK

 通常グループの「最短前入れx2」というのは、前ステップにならない間隔を空けて最小限の前入力を2回すること。その直後のクラップ(竜巻)入力も最短で、ズラし入力で後ろに下がってしまわないよう注意。
※2021/8/25追記
 前述しているが、立中P空振りに先行入力することで正確に位置調整できる。

 逆ヨガによる位置調整は微妙すぎて難しいので(前への進み方次第で屈強Pを長めに遅らせたり最速にしたりと勘でケアする必要がある)正直練習しないほうがいいかもしれない。


 あと実は、食らい判定が標準的なキャラクターは「コマ投げと後ろ投げと同じ画面中央の最大ダメージ」を狙うことが困難だったが、太キャラなら中クラップの入力を以下の通りに工夫することで同じコンボ(立強Kからの垂直J強P~)を狙いやすくなっている。
 立強Kを入れるタイミングがまた微妙なのだが、練習していいかもしれない。

  • 中央リバー:ズラし中クラップ(※最速スタン回復のリスクあり)
  • 中央前投げ:逆ヨガ中クラップ(※最速スタン回復のリスクあり)
  • 中央ロデオ、強ボルト:最速中クラップ

 近すぎるリバーは距離を取り、遠すぎる前投げは距離を詰め、ロデオと強ボルトはその場でOKと覚えればいいだろう。

メモ帳にコピペする用の簡易テキスト

 長い解説を省いた、練習時や実戦前に見返す用の簡易テキスト版も置いておく。また、シメ技の強ボルトも省いて記述している。3桁の数字は、スタン前に与えたダメージを計算せずに強ボルトまで完走した際のダメージ量を表している(最低ダメージの基本コンボが345)。

画面中央スタンコンボの考え方

▼密着から離れるごとに
 後ろ下がり後ろVスキル強クラップ後ろ下がり前J大P立中PK 381
 後ろVスキル強クラップ~
 後ろ下がり強クラップ~(早いジャンプなら立中PKを前強PPや垂直J強Pに変更可) 381、394、423

!太キャラの調整は中クラップを「最短」に変えるのみ

▼コマ投げ、後ろ投げ 最速中クラップ歩き強K垂直J強P立中PK 423

▼リバー 最速中クラップ最速屈強P最速前強PP 394

▼〔汎用〕ロデオ、強ボルト、前投げ  最速強クラップ最速前ステ最速屈強P最速前強PP 394

▼ロデオ、強ボルト 最速強クラップ最短前Vスキル最速屈強P最速前強PP 394

▼前投げ 最速強クラップズラし前Vスキル最速屈強P最速前強PP 394

▼〔VTI発動中/VスキルII〕ロデオ、強ボルト  最速強クラップ最速前強P最短前強PP 384(+VTの強化で402)

▼〔VTI発動中/VスキルII〕前投げ  最速強クラップ最速前ステ最速屈強P(or立強K)最速前強PP 394(+VTの強化で412)


画面端スタンの考え方

!全て中クラップ

▼密着から離れるごとに
 後ろ下がり後ろVスキル最速中クラップ→最速屈強P最速前強PP 394
 後ろVスキル最速中クラップ→前歩き屈強P( or 強K)最速前強PP
 後ろ下がり中クラップ→前歩き屈強P( or 強K)最速前強PP
 強クラップ前J大P前強PP 394

▼「中クラップ→屈強P→弱ボルト→垂直J強P→立中PK」で最大ダメージのグループ 429
 コマ投げ 「最速(太キャラは最短)中クラップ」かつ「最短屈強P」
 ロデオ 「最速(太キャラはAグループ以外最短)中クラップ」かつ「最短屈強P」
 前投げ 「後ろ竜巻 or ズラし(太キャラは後ろ竜巻のみ)中クラップ」かつ「最速屈強P」

▼強ボルト
 ズラし中クラップ(太キャラは後ろ竜巻)最速屈強P前J強P立中PK 423
 〔太キャラは後述〕立中P空振り最速弱クラップ最速屈強Pキャンセル中ボルト垂直J強P立中PK 429


グループ別の太キャラ調整ポイント
・太キャラA(ララ、ネカリ、老是空、バーディ)
・太キャラBC(ラシード、春麗、アレックス、バイソン)
・太キャラ大柄(ザンギエフアビゲイル
 以下共通
 「中央の中クラップグループ」 中クラップが最短
 「画面端のコマ投げ」 中クラップが最短
 「画面端の強ボルト」 中クラップが後ろ竜巻
 Aグループ以外
 「画面端の前投げ」 中クラップが後ろ(長め)竜巻
 「画面端のロデオ」 中クラップが最短
 画面端強ボルトの最大ダメージ
  太キャラA:立中P空振り最速弱クラップ最速屈強Pキャンセル弱ボルト垂直J強P立中PK
  太キャラBC大柄:最速弱クラップズラし屈強Pキャンセル中ボルト垂直J強P立中PK


 太キャラ用の中央最大ダメージ狙い
 「ロデオと強ボルト」 最速中クラップから

余談:なぜララを選んだのか

 攻略と無関係なので、ここから下も読まなくてもいい雑談。なぜ使用キャラにララを選んだのか? というと、これはかなり消去法の選択だった。
 格ゲー自体が久しぶりで、そもそもカプコン系の操作系に慣れていないため、とにかく基本操作が複雑で覚えにくいキャラは最初に選びたくない。
 そして「複雑ではない」とは言っても、タメ技やホールド系の入力は個人的に苦手。それでいて特殊技の数や必殺技の派生が少なめというと、初期キャラクターだとララしか残らないように思えたのだ。


 ララの技が複雑化していないのは、ストVから追加された新キャラクターなので、続編ごとに新技がどんどん追加されるような経歴を持たないからだろう。
 今思うと、同じ新キャラクターのラシードも似たような技の数なのだが、そこから先は好みになる。


 まず、慣れるまで時間の掛かりそうなVシステムについては、Vトリガーの発動前と発動後でやることがあまり変わらないキャラにしたかった。その点、ララのVトリガーIは各技の単純強化なので(強化ポイントが多岐に渡るので実は正確に把握するのは大変なのだが)立ち回りで迷うことがない。


 あと、ザンギエフのような「大柄で鈍重な投げキャラ」ではなく、「飛び道具や突進技を持つ高機動力の投げキャラ」というストシリーズでは珍しいキャラ性能が、逆にSNKの格ゲーっぽく、SNK派だった自分には馴染みやすそうだな、という直感があった。
 馴染みすぎた結果として今もまだ、「ララ以外のキャラは操作性が別ゲー」という感覚から抜け出せず、なかなかサブキャラを増やせないでいたりするくらいだ。


 最後に、これが結構決め手なのだが、ストVの3Dグラフィックは、キャラクターの顔の写実性と、二次元的なキャラクターデザインがあまりうまく噛み合ってない気が(ぼくの感性では)していて、特に小柄な女性キャラの場合、二次元的な誇張の入った体型に対して顔の造りが「濃い」なあと感じざるをえない3Dモデリングが多かった。
 そういう売り方をしているゲームなのだから仕方がない、とは言ってもずっと使い続けるキャラクターで、勝利演出などを見るたびに視覚的なストレスを感じていては楽しいはずもないから、まずこのグラフィックの違和感のないキャラを選びたかった。
 そんなわけで、ララは「キャラとしての好み」よりも「モデリングの自然さ」で選んでいたのだ。


 これも、新キャラクターなので2D(ドット絵)を前提にした元のデザインなどは存在せず、最初から3Dグラフィックありきで造形されているおかげだろう。
 それに日系とヒスパニックのハーフという背景を色濃く出した(しかも実装を主導したのはブラジル側のスタッフだったらしい)キャラデザにもなっていて、3Dモデルに「日本の二次元キャラ」的なデフォルメを入れる意識が薄かったのかもしれない。
 この2つのポイントは、ちょうど後で追加された「ローズ」の3Dモデルが「白人女性らしさの写実性」と「2D格ゲーヒロイン」のいいとこどりをできずに、写実的というには二次元イラストっぽく、二次元キャラというには人種的特徴に引っ張られすぎという、どっちつかずのバランスを感じたことからも改めて確認できるところでもある。


 そんなわけで、「入り口で覚える操作はシンプルだが細かなやり込み要素がある」「グラフィックで一番違和感のない女性キャラ」がこの5ヶ月間ほどララを使い込んできた理由で、実はキャラ萌え的な感覚もほとんどないのだが、飾ったところのない性格も含めて応援できるキャラクターだ。日本版の声も日笠さんだし。